DOOS連載2006年10月号

 宮部みゆきの待望の最新刊「名もなき毒」が出版されました。2003年の「誰か」以来3年ぶりのミステリー。ご存知の通り、宮部みゆきはミステリー、ファンタジー、時代小説まで何を書かせても傑作を生み出してしまうとんでもない作家です。もともと「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理新人賞受賞して突如として現れた新人が、新刊を出すたびに次々に傑作を生み出し、今や戦後エンターテイメント小説界のトップに君臨する作家。代表作もミステリーなら「理由」「火車」「模倣犯」、ファンタジーなら今夏映画化された「ブレイブストーリー」、時代小説なら「ぼんくら」「日暮らし」とそれぞれ分野で日本を代表する作品を残してきています。
 そしてこの新刊でまたも新たな宮部みゆきの傑作が誕生しました。個人的にやっぱり宮部みゆきはミステリーが面白いです。「火車」からはじまった世相を反映する事件性と「理由」でみせた複雑な登場人物の連鎖。そして「模倣犯」でみる人間の邪悪さ恐ろしさ。この3作品のうま味をすべて凝縮させた新刊を合わせて宮部みゆき傑作ミステリー4部作と命名したいと思います。 
 今回は衝撃の連続無差別毒殺事件が発生します。人間を殺すための毒と人間の持つ内面の毒。この両面がこの物語に登場する人間を苦しめます。特に原田いずみという人間がとにかく猛毒。この人毒によって苦しめられる主人公杉村三郎の苦悩と決断が毒をきれいに浄化できるのか手に汗握ります。宮部ミステリーはいつもながらスリリングで最後の最後まで目が離せないです。そして驚きのラストが待っています。変幻自在に多くの傑作を生み出す宮部みゆきの新刊は毎回期待以上の作品ゆえに多くの読者から支持され、出版界、書店も賑わしてくれています。

後日談 杉村三郎シリーズとして第3弾「ペテロの葬列」が最近ドラマ化されました。さらにミステリーでは現在、3ヶ月連続刊行中の「ソロモンの偽証」という傑作もあります。

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名もなき毒 宮部みゆき 文春文庫

 


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